事故事例61 建設業: 携帯用丸のこ盤で切創、死亡事故
こんにちは、事務担当の久保です。
「厚生労働省の職場のあんぜんサイト」から事故事例を紹介します。(No.101175)
☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆~☆
【切り株の除去作業中、携帯用丸のこ盤で切創を負い死亡】
<発生状況>
プレハブ倉庫新設工事において、敷地を整備するために敷地内の立ち木を伐採する作業を
行っている際に発生。
作業者Aが所属するZ社は、この工事の2次下請として、倉庫を新設する敷地内の2本の立ち木(いずれも直径約70cm)の伐採と伐採後の敷地の整地の作業を請け負った。
Z社は災害発生の前日までに、2本の立ち木を伐倒したが、
整地のためには切り株を取り除く必要があり、
ドラグ・ショベルを用いて地上に引っ張り出そうとしたが、
根が地中深く張っていたため不可能ということが分かり、
1次下請のY社と打合せを行った結果、切り株を地面の高さ以下まで削った後、
その周囲を埋め戻す作業に変更した。
この切り株を削る作業は元々予定されていなかったことから、
Z社は必要な道具類を現場に持ち込んでおらず、
AとBはY社が現場に持ち込んでいた携帯用丸のこ盤、電動ドリルおよびなたを借りて、
作業に当たった。
Aは携帯用丸のこ盤を使用し、Bはなたを使用して互いに背を向ける格好で作業していた。
しばらくして、BはAの悲鳴を聞き振り返ったところ、Aは切創を負い出血していた。
Aは直ちに病院に搬送されたが、約2時間後に死亡した。
災害発生の前日のY社とZ社の打合せでは、切り株を削ることは確認したが
具体的な作業方法は検討していなかった 。
また、切り株があった地面は傾斜しており、AおよびBは不安定な作業姿勢を強いられていた。
さらにZ社では作業者に安全衛生教育を実施しておらず、
AおよびBは携帯用丸のこ盤の安全な使用方法についての知識が乏しかった
<原因>
1.斜面の切り株を取り除くために、安全な作業方法等を検討せず、
携帯用丸のこ盤を用いるという無理のある作業方法を採用したこと。
2.立ち木を代採する作業や携帯用丸のこ盤の使用について、
作業者に安全衛生教育を行っていなかったこと。
作業工程を急遽変更することはよくあるかと思います。
作業者に対し安全衛生教育を行い、携帯用丸のこ盤の構造、
安全な使用方法等について周知させるとともに、
危険な使用を行なわないよう徹底させるべきですね。
このような悲しい事故が起きないことが一番いいのですが、
もしもの場合のこと、きちんと考えていますか?
保険のご相談、いつでも承っております。
お気軽にお問い合わせください(^^)
記事検索
NEW
-
query_builder 2023/05/08
-
一人親方になるためにはどうしたらよいのか? ~建設業向け保険の視点から~
query_builder 2023/05/08 -
建設業のリスクをカバーする!賠償責任保険のメリットとは?
query_builder 2023/05/06 -
建設業で働くなら知っておきたい!建設工事保険の保障内容と補償範囲とは?
query_builder 2023/05/04 -
建設業界で働くなら必見!様々な種類の中から選ぶ労災上乗せ保険とは?
query_builder 2023/05/02